理事長挨拶

昨今の厳しい医療情勢に立ち向かう

 

理事長 久保 惠嗣

理事長 久保 惠嗣

 皆様には日頃から長野県立病院機構の運営にご理解、ご協力を頂き感謝申し上げます。
信州医療センター(旧須坂病院)、こころの医療センター駒ヶ根、阿南病院、木曽病院及びこども病院の県立5病院が平成22年4月に長野県立病院機構(機構)として地方独立行政法人に移行(独法化)されて、早8年が過ぎました。今年度は次期(第3期)中期計画の立案を準備する年度になります。
 昨今の医療情勢は大きく変貌を遂げつつあります。その背景には、人口減と超高齢化社会の到来、そしてこれらに伴う社会保障費の大幅な増加があります。これらに対応するため、地域医療構想の策定、地域包括ケアシステムの構築などの医療制度改革が開始され、併せて、国の財政難からマイナス改定が続くと見込まれる診療報酬改定や消費税の増税、さらには人事委員会勧告や年金の一元化の影響を受けた人件費の大幅な増加など、機構の経営環境は厳しさを増しております。このような事態は機構が第2期中期計画を作成した時点での予想をはるかに上回るもの、あるいは、想定していなかったものでありますが、これに対応すべく病院毎に経営改善プログラムを作成・実行して、経営改善に取り組んでいるところです。
 平成30年度診療報酬・介護報酬の同時改定の主な方向性は、在宅や施設での看取りの推進やICTを活用した遠隔診療の推進など地域包括ケアシステムを推進させるよう、また、地域医療構想に基づき、病床の機能分化とともに、病院も広域急性期病院と地域多機能型病院への分化を進めている印象を受けます。現在、各病院でこの同時改定に適切に対応するよう指示しております。
 県立5病院と看護専門学校の平成30年度の主な取組について、理事長としての期待も込めつつご紹介させていただきます。
 信州医療センターは、新棟建設に伴い、内視鏡診療、健診業務および外来化学療法の更なる充実を進めております。産婦人科医の3名体制が維持されることにより産科診療を充実させてまいります。さらに、引き続き研修医の確保に努め、本部研修センターと協働して医学生や初期研修医をはじめとする医療人材の教育・育成に力を入れます。
 こころの医療センター駒ヶ根は、昨年度より開始された信州大学医学部との連携大学院が順調に機能していることより、精神科医の育成に加え臨床研究などにも取り組んで行きたいと存じます。また、従来の診療に加えて、認知症診療にも取り組み、小児・思春期の精神科医療の更なる充実を図ります。
 阿南病院は、整形外科医を2名体制にして、地域医療のニーズに応えていくとともに、今までおこなってきた訪問診療・看護なども更に充実させてまいります。
 木曽病院は、広大な木曽地域唯一の総合病院、また地域がん診療病院として、循環器内科医の確保に引き続き努めるなど、医療機能のより一層の充実を図ります。
 こども病院は、本年2月に地域医療支援病院を取得しました。長野県の小児医療の最後の砦としての役割を維持しつつ、本制度の目的である地域の小児医療の更なる充実に寄与したいと考えております。
 信州木曽看護専門学校は、開校4年が経過し、看護専門学校としての体裁が整いました。恵まれた自然と地域のご支援のもと、引き続き、より優れた看護教育の提供に努力してまいります。
 大きく変わろうとする医療情勢の中で「地域の明日を医療で支える」という理念は変わることなく、機構本部と県立5病院、信州木曽看護専門学校が協力して、独法化の利点を生かしながら、県民の皆様の視点に立った安全・安心で質の高い医療サービスを安定的に提供してまいる所存です。
 皆様におかれましては、引き続き、長野県立病院機構に対しましてご指導・ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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