木曽病院は、昭和38年に開設されて以来、みなさまに支えられています。
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地方独立行政法人長野県立病院機構 長野県立木曽病院

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院長あいさつ

□井上院長 挨拶

井上院長写真

 新年度のご挨拶

   

今年の冬木曽地域は、他の長野県の地域とくらべて降雪も多くなく、暖冬で比較的過ごしやすい気候でした。さて当院は本年度も木曽地域唯一の有床病院として、いつでも安心してかかることができる地域に信頼される病院を目指して頑張っていきます。

木曽病院が所属する地方独立行政法人長野県立病院機構は今年度で第2期の3年目にはいります。「地域の明日を医療で支える」というのが今期のキャッチフレーズですが、このフレーズは少子高齢化が進む中、地域最大級の雇用を支え、また急性期から慢性期まで十分な医療を地域に提供している木曽病院に非常によく当てはまるのではないかと考えています。

地域医療につきましては引き続き、地域唯一の有床病院として、急性期は24時間365日救急患者をすべて受け入れ、また慢性期、訪問、無医地区巡回診療などを引き続き行っていきます。また災害医療、感染症対策などにも力を入れていきます。

当院は昨年地域がん診療病院の指定を受け、がんの診療体制を充実させました。

連携病院の信州大学医学部付属病院と協力し、さらに内部体制の充実を図り、がんの診断、治療、そして緩和ケアについて十分な医療を提供していきます。

そうした中、近年がん患者さんの口腔ケアの重要性が指摘されてきていますが、県内のがん診療の拠点となる病院の中で当院は唯一歯科がなく、これまで十分な口腔ケアができませんでした。このことから信州大学医学部の口腔外科学教室にお願いし、今年度から週1回信州大学の医師が非常勤で歯科診療を始めることにしました。当面は院内患者さん中心の予定ですが、需要の状況を見て一般外来診療など業務拡大を図っていきたいと思っています。

またリハビリテーションにつきましては、昨年度リハビリテーションスタッフを増員し、365日リハビリを行いました。また町村の健康増進策に呼応し、地域の公民館等公共施設を会場に「地域巡回リハビリテーション」を実施しました。

今年度はこれらに加え通所リハビリテーションを開設し、地域在宅要介護高齢者の生活機能の維持、向上及び社会参加の促進を図っていきます。

院内の看護チームのレベル向上にも力を入れます。現在7領域7人(感染管理、皮膚排泄ケア、緩和ケア、ガン化学療法、ガン性疼痛、認知症看護、糖尿病看護)の認定看護師がそれぞれの立場で活躍しています。

また医師の負担軽減と地域の分娩体制の維持を図るため、院内助産(医師の指示のもと、医師の立ち合いなしに院内で助産)に対応ができるアドバンス看護師を信州大学産婦人科と協力し養成していきます。

本年度の常勤医師数は、診療科別に内科5名、神経内科2名、小児科2名、外科4名、整形外科2名、産婦人科3名、眼科2名、麻酔科、泌尿器科各1名の計22名と研修医1名の体制となります。昨年は外科が1名増員となったものの、循環器内科医師が転出し不在となりました。循環器医療につきましては信州大学医学部の循環器内科のご高配により、外来に週3回来ていただくことで対応しました。また昨年度初めは整形外科医が1人となり休日夜間の救急外来などで一部整形外科医が対応できないことがあり、ご迷惑をかけましたが、今年度は昨年度後半と同様に信州大学整形外科より常勤医が来ていただけることになり、2人体制でいけることになりました。

看護師につきましては、人数自体はいるものの、療養休暇、育児休暇などを取得する方が多い関係もあり、夜勤のできる看護師の不足が深刻で、新たな確保も難しくその結果、病床数を若干縮小せざるを得ない状況が続きます。

一方、昨年来の長野地域医療構想について長野県地域医療構想策定委員会で審議されています。このなかで木曽医療圏につきましてはこれから総人口の減少傾向が続くことが見込まれること、今後も入院患者数は減少していく見込みであることが示されています。またもともと木曽医療圏の人口当たりの医療施設従事医師数及び看護師数はともに10医療圏の中で最少であり、また開業医の医師も数が少ないうえに、高齢化が進んでいることもあり、医療従事者の確保が重要であると指摘されています。また採算性の低い山間地の訪問サービスを担う介護事業所の休止、閉鎖が続いており、介護サービス提供事業者及び介護従事者の確保、育成も課題であること、また木曽病院がさらに拠点病院として十分な役割を果たすためには、アクセスの確保が必要であること。などなどが当地域に関して策定委員会で議論されました。

確かにアクセスに関していえば、特に南木曽方面からは、現在の国道19号線のみでは不十分であり、木曽川右岸道路整備や国道19号線の高規格化が望まれます。またJR東海の中央西線も南木曽方面からの通院に使うには本数も少なく不便で、同線の複線化と便数の増加が望まれます。病院としましても各方面を通じて、地域の町村の幹部の方々に病院への定期バスの運行や、低額な通院用タクシーチケットの発行サ-ビスなどのより一層の拡充をお願いしているところです。

さて最近、岐阜県中津川市は「新公立病院改革プラン案」を公表しました。それによると木曽郡の南木曽町や大桑村の住民も多く通う国民健康保険坂下病院については、外来機能は当面維持するものの、段階的に入院規模を縮小し、20192月には急性期病床は廃止、療養病床のみとするとしています。木曽病院としましては木曽郡の患者さんはすべて受け入れる立場です。南木曽町や大桑村の幹部の方々とお話し、現在大桑村から木曽病院に来ているバスの本数を増加することや、南木曽町の方もバスで木曽病院に来れるようにお願いしているところで、木曽郡南部の方も木曽病院をご利用していただけるように各方面に働きかけています。もちろん岐阜県地域の患者さんのご利用も歓迎いたします。

病院は地域の方々とともにあります。今後とも私たちは、当院の理念にもあるように 私たちは、患者さんの立場にたって、信頼と満足が得られて、心のふれあいのある医療サービスを実践すべく鋭意努力していく所存でありますのでよろしくお願い申し上げます。

木曽病院 院長 井上 敦