準備室だより

看護技術 演習模様(2)

今回は2年生学んだ注射の技術演習の様子をお伝えします。

この授業では、安全で正確な注射の援助技術を身に付けるために、学生同士で適切な注射部位(筋肉注射・皮下注射)の確認を行った後、注射モデルを装着して使って注射の正しい刺入と薬剤の注入を体験します。

  

鋭利な注射針、小さな注射器、薬液の入った容器など、初めて触れるものの扱い(針と注射器の接続、注射薬の吸い上げなど)一つ一つの手順に悪戦苦闘しながら注射の準備をしています。清潔に、安全に実施するために、皆それそれに真剣なまなざしで取り組みました。

   

教員がテキパキと片手で扱う姿からとても簡単そうに見えるのですが、難しい技術で、思うように気泡が抜けなかったり、目盛どおりに薬液が吸えなかったりします。厳しくチェックし、丁寧に手ほどきしてくれる教員の言葉一つ一つ耳を傾けていました。

学生が患者役・看護師役を交代しながら、実際に注射するまでの流れを確認します。

 

なぜその薬液を投与するのか説明し、患者さまの名前や、投与日、投与する薬の量、名前をしっかり確認します。 

   

モデルを装着し注射しますが、針をキャップからはずしたとたん緊張で手が震え出します。左右の手をどのように動かしたらより安全なのか、一つ一つ止まって考え実施するため、終了時には手や額に汗をにじませる学生もいます。

注射の部位は?注射針の角度は?針を刺した時に確認・観察することは?・・・と直前に学んだ知識だけでなく、1年次に学んだ知識も使います。筋肉の名前は?何神経がある?と解剖をきちんと理解して注射部位を選定する知識、患者さんの体内に異物が入るので、清潔操作をして感染予防に努める方法など、根拠に基づいた実施が求められます。

 

本当に注射されるかのように看護師役を見つめ、相乗効果で緊張感MAXです。演習では、注射を受ける側(患者さん)の気持ちも知ること、苦痛や不安に配慮することも、大切な技術・態度として学ぶ機会となっています。

 

またひとつ看護師に近づいた2年生でした。

 

できないこと、足りないことを知り、自分の身の安全を確保しながら、患者さまの安全・安楽のために、ひとつひとつの作業を効率よく、正確に行うためには、準備も練習も知識も積み重ねが必要です。注射の技術に慣れるのはまだまだ数年先のことですが、今こそ基礎をしっかりと身につけていきましょう。

HN:にくまん